磯村産業株式会社

百年の重みを考えるプロジェクト

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百年の重みを考えるプロジェクト

百年の重みを考えるプロジェクト

2026/05/26

百年の重みを考えるプロジェクト
百年杉の根張り
New Project
百年の重みを考えるプロジェクト 経済合理性の外に置いてきた木と、向き合う。

新たなプロジェクト

今年も1月から3月中旬にかけて、当社の百年杉を限定的に伐採しました。この伐採は、今の百年杉をさらに百年・二百年後により良い木を次世代へ残すために欠かせない作業であります。

毎年、百年杉の伐採に立ち会うなかで、ある疑問が浮かぶようになりました。根張りという部分(地表から1m弱)についてです。根張りの部分は、かつては「元玉(木の一番下の部分)の証」として大切にされてきた部位でした。しかし製材や流通の効率を高めるなかで、より高く売れる幹の部分を最大限に活かすために切り離されるようになり、結果として、当社を含め多くの現場でそのまま山に置いてくることが多くなりました。もっとも地域や市場によっては今もあえて根張りを残して出材しているところもあり、一概にはいえませんが、少なくとも当社ではそうした選択をしてきたことが多いのが実情です。価値がないから捨てたのではなく、経済合理性を優先した結果として、後まわしにし続けてきた——というのが正直なところです。また枝についても、バイオマスとして利用されることもありますが、多くは放置されたままです。百年物ともなると、それらも相応に大きく育っています。当たり前のように置いてきたものが、ふと「もったいない」と感じられるようになったのです。

たとえば、根張りの部分。百年物では直径50cmを超えるものも珍しくなく、小ぶりなイスであればそのまま作れてしまいそうな大きさです。置いてきたとは思えない、十分な存在感がそこにあります。

百年杉の伐採現場と根張り

伐採現場 — 切り離された根張り部分

百年杉の枝

間伐後に残された枝

一方、枝についても同様です。百年の木の枝はかなりの太さになります。割ってみると木目が細かく詰まっており、材質の良さが一目でわかります。よって木材としての可能性を十分に秘めているのです。

枝の断面

枝の断面 — 百年の歳月が刻んだ緻密な木目

本来、木に捨てる部分などないのではないか。大切に育てた木を、一部たりとも無駄にしたくない。百年物ともなれば、これまで後まわしにしてきた部分も大きく育っているので、むしろ活用しやすいのではないか。

過去からの既成概念によって「商品価値なし」と決めつけられ、ずっと利用されないままでいる現状に疑問を感じたこと——それが、このプロジェクトの出発点です。

大切に育てた木を、経済合理性を優先するあまり山に置いてきてしまっていた。
その後ろめたさと向き合うところから生まれたのが——

「百年の重みを考えるプロジェクト」

コンセプト

弊社は林業を主事業とする会社ですが、社員の中に才能あるアーティストがいます。弊社山林を管理している倉渕事業所の社員です。猫をこよなく愛するその社員は、猫の木彫りを趣味としており、その作品はインスタグラムでも多くのフォロワーを持つほどの腕前です。

そんな社員とともに、まずはコンセプトを固めるところから始めました。

百年かけて育った木への敬意と、ずっと山に置いてきてしまった木にしかできないことがあるという確信から、「百年の置いてきた木だからこそ可能な、百年のスケール感を感じる作品をつくる」というコンセプトを定めました。

木彫り猫(正面斜め) 木彫り猫(背面)

倉渕事業所社員による木彫り作品(制作途中)

今後は試作品の制作過程などをインスタグラムでご紹介していく予定です。ご興味をお持ちの方は、ぜひご覧ください。
間伐現場にて
間伐現場にて — 百年杉の根張り

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